EVERYDAY MAKERS | The Daps Famous Hood Joint

2024/04/22 EVERYDAY MAKERS

吉祥寺で見つける心の港

「それぞれがアメリカに行きたいなって思わせる瞬間を作りたいっていうか、そういう風に意識して...「心の港」みたいに先輩が言ってくれたんですけど。「まだ見ぬ世界へ想いを馳せるための心の港」みたいな位置付けであったら良いんじゃないか、みたいに言ってくれて。」と語るのは、吉祥寺のThe Daps Famous Hood Jointのオーナー、宮本佳和氏。

ニューヨークにリープしたかのように錯覚するようなDapsは、宮本氏が20代の時に4年間ニューヨークのハーレムでの修行を経てオープンさせた、食・店内の内装・そしてそこで働く人々を通してアメリカの文化に触れることのできる、異国感溢れる空間だ。

ニューヨーク時代に知り合った建築家の友人が設計してくれたというDaps。外のガラス窓からも一際目を惹く店内にあるレンガ造りの階段は、タイムズスクエアの赤い階段や、ハーレムのブラウンストーンのビルのような階段をイメージしてるという。

「みんな図書館の前とかで座ってメシ食べてるじゃないですか。そういうのアピールできたら良いかな。」と語るように、店に訪れる人たちは各々お気に入りのスポットを見つけてレンガに腰掛ける。Dapsの拘りメニューであるチョップチーズサンドウィッチを頬張れば、そこは一気にニューヨークだ。

店内にはDaps直結でChill Chairという宮本氏のDJ仲間がオーナーを勤めている床屋にもアクセスがあり、そこを訪れる人も行き交う。

「床屋さんと飲食店が一緒になってたら面白いと思って。お互いお客さんを交換・シェアできるし。その話をした3日後くらいに 『やろう』って話になって、物件を探し始めました。」と語る。

ユニークなのはそれだけではない。訪れた人がここで各々の心の港を感じ取ってもらえるように、お店のメニューは全て英語、そして宮本氏が海外で見つけてきた日用品なども販売するコーナーがあったりと、唯一無二の空間がここにある。

自由さが織りなす

「個人個人が自由に暮らしているのがすごい魅力的だなと思って。日本ってそういう、システマチックでみんな枠にはまりながら生活してる。それで秩序が保たれてる部分もあるんですけど、全く逆のシチュエーションで秩序が保たれてない。でもなんかみんな楽しそうになんだかんだ暮らしてる。」とニューヨーク・ハーレムの魅力を語る宮本氏。

ハーレムでの生活の集大成とも言える、全てがぎゅっと詰まったものが、Dapsの拘りメニューチョップチーズサンドウィッチ。元々はアラブ系デリ屋さんが発祥と言われていて、パニーニとメキシコのトルタの要素が混じり、現地では「ごはん」として定着している。

「チョップチーズっていうサンドウィッチは完成されたものなので、あとはお客さんの好みやお店のおすすめのトッピングとかを追加していって、自由度の高い...完成されたものだけどまだ完成されてないような気さえする、すごい可能性を秘めたサンドウィッチなんじゃないかな、とも思うんですよね。」

自由なのは食べ物だけではなく、ここで働くスタッフたちも、各々が持つ自由な個性が光る。宮本氏がニューヨークで再会した、昔からの仲間たちとスタートさせたDaps。

「いい意味で、店始める前みたいな友達関係にはもう戻れないよっていうのでスタートしてはいるので、ビジネスをやる以上。各々性格は真逆、みんな違うんですけど、取ってくる仕事の内容だったりとか、交友関係もバラバラなので、それがうまく回せてるかな〜っていう気はしますし。もうちょっとビジネスが長くなればそれももっと強固なものになるのかな、って思います。」

それぞれのスタッフたちが役割を担い、時にビジネスの仲間として、そして時に楽しい時間を過ごす友達として、お互いが欠かせない存在だ。現在は吉祥寺の他に神戸にも店舗を構えているDaps。今後は全国制覇、そして海外進出も目標として掲げる宮本氏。ユニークで個性的な仲間たちと、新しい世界を目指す。

チョップチーズが世界を変える

「自分たちにないものに惹かれるっていうのはすごい必然だと思うんですけど、このままで良いのかなって思ってる人がすごい多いっていうことの裏返しだとも思うので、俺はすごく良いことだとも思うんです。飯を通じてついでに文化みたいな、向こうで実際に行われているようなこととか物とか人がどんな風に感じてるのかっていうのも感じたい人が多いのかな、とも思いますね。」と語る宮本氏。

Dapsを訪れる人々は、海外の人や、外国文化が好きな人、アメリカから戻ってきた人など、どこかでアメリカや異国の文化に興味を持つ人が集まる。ここで過ごす時間を通して、日本ではないような非日常を味わうことができる。宮本氏自身も、24歳から4年間に渡るアメリカでの生活を経て、価値観が大きく変わったという。

「自分をいい意味でも悪い意味でも愛そうと思ったっすよね。人からどう思われてもあんまり気にしなくなっちゃったっていうか。」

そんなアメリカでの経験を経て新しい心境に到達したからこそ、好きなものを好きなだけ突き詰めている。そして宮本氏が見据えているのは、お店としての成功だけではない。

「俺たちが日本でチョップチーズっていう名前を流行らせてコミュニティ、現地にお客さんを送り込むことができたら、向こうの人たちの貧困みたいなところもちょっとは解決されると思うし。雇用ももしかしたら生まれるかもしれないし、良いことがあるのかな、って。それを想像しながら今は頑張ってる。良いことがしたいです。Do the right thing って掲げているように、やっぱり良いことがしたいですよね。」と語る。

大きく、そして熱い志を抱く宮本氏が引っ張るThe Daps Famous Hood Joint。普段の生活では感じることのできない異国感、そして刺激を受けに訪れてはいかがだろうか。

店舗情報:
The Daps Famous Hood Joint (@thedaps125)
Tel:0422-27-1710
〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町2-20-3 Cimaビル 1-B

着用アイテムをチェック

カラー:チャコールグレー

Original 874® ワークパンツ

¥ 7,700 (税込)

カラー:ダークネイビー

カバーオール 半袖 "33999"

¥ 9,900 (税込)

カラー:ホワイト

ワークシャツ 半袖 "1574"

¥ 5,500 (税込)

カラー:ティンバーブラウン

ビブオーバーオール "DB100"

¥ 11,000 (税込)

カラー:ダークブラウン

ワークシャツ 長袖 "574"

¥ 6,600 (税込)

Ï